玄米の美味しい炊き方とは?保存方法やレシピについて解説

玄米炊飯

健康的な食事の主食としておすすめされることの多い玄米ですが、味は普通の白米と比べてどうなのでしょうか?こちらの記事では、玄米の特徴と美味しい炊き方、保存方法やレシピについて紹介しています。玄米を美味しく継続できれば、無理なく健康の維持をサポートすることができますので、是非参考にしてみてください。

 

玄米は食べる前に知っておきたい特徴とは

玄米

玄米食に切り替えてみたいけど、味や臭いなどの特徴を知らずにいきなり購入するのは不安な人もいらっしゃるでしょう。まずは玄米の特徴について確認していきましょう。それぞれの特徴により玄米に苦手意識を持つ人もいますが、徐々に慣れてくることが一般的です。

 

見た目が茶色い

玄米の「玄」は「暗い」や「色が濃い」という意味があります。その文字通り、玄米はベージュや褐色がかった色をしており、白米と比較して見た目が茶色くなっています。白米に慣れている人は、見た目の色で美味しくなさそうに見えてしまうこともあります。

 

白米よりも硬い

お米のもとである稲の実は胚乳と小さな芽と根がついた胚が「米ぬか」という皮で覆われており、米ぬかをさらに「もみがら」という皮で覆った構造になっています。これらのもみがらや米ぬか、胚をどの程度除いて精製するかによってお米の種類が異なります。白米は米ぬかともみがらが取り除いてあるため、柔らかく食べやすくなっています。玄米はもみがらのみを除いた状態であるため、白米よりも硬く、炊飯の仕方によってはパサつきが出やすくなることがあります。

 

独特の臭いがある

精米度合いが低い玄米では、稲の実の色々な成分が残ったままの状態であるため、白米と異なり独特の臭いがあります。お米の鮮度や種類によっても異なりますが、白米と比べると特有の青臭い臭いがしたり、炊き方によって発酵臭がしたりします。この臭いが苦手な人もいるかもしれません。

 

玄米を食べるメリットとは

玄米

見た目や硬さ、臭いなど、独特な特徴のある玄米ですが、なぜ健康的な食事としておすすめされるのでしょうか?玄米を食べるメリットは主に4つ挙げられます。それぞれの詳細を確認していきましょう。

 

1.栄養素をバランスよく摂取できる

玄米は白米よりも多くの栄養素が含まれています。特にビタミンB群やミネラル、鉄分、食物繊維が豊富です。これらの栄養素はダイエット中では不足しやすいため、ダイエット時の主食として玄米が推奨されることも多くなっています。もちろん、玄米だけで全ての栄養素を充足させることは困難ですが、必要な栄養素を補う主食としてとても優秀な食材であることがわかります。

 

  玄米 白米
エネルギー(kcal) 346 342
タンパク質(g)
6.8 6.1
脂質(g) 2.7 0.9
炭水化物(g) 74.3 77.6
ナトリウム(mg) 1 1
カリウム(mg) 230 89
カルシウム(mg) 9 5
マグネシウム(mg) 110 23
リン(mg) 290 95
鉄(mg) 2.1 0.8
亜鉛(mg) 1.8 1.4
銅(mg) 0.27 0.22
マンガン(mg) 2.06 0.81
セレン(μg) 3 2
ビタミンE(mg) 1.4 0.1
ビタミンB1(mg) 0.41 0.08
ビタミンB2(mg) 0.04 0.02
ナイアシン当量(mg)
8.0 1.2
ビタミンB6(mg) 0.45 0.12
葉酸(μg) 27 12
パントテン酸(mg) 1.37 0.66
ビオチン(μg) 6.0 1.4
食物繊維(g) 3.0 1.0

 (100gあたり)
日本食品標準成分表2020年版より

  

2.ダイエットをサポートする

玄米はダイエット時に不足しがちな栄養素を補ってくれるだけでなく、血糖値の上昇を緩やかにするため太りにくいという特徴もあります。血糖値が急激に上昇するとインスリンという血糖値を下げるホルモンが多く分泌されます。インスリンには筋肉や脂肪の合成を促す作用もあるため、インスリンが多く分泌されると体脂肪も増えやすくなってしまいます。玄米は低GI食品と言われ、食後の血糖値の上昇が緩やかな食品です。そのため、インスリンの過剰分泌を防ぎやすくなるので体脂肪の増加を防ぎやすくなります。また、よく噛んで食べるため満腹感を得やすかったり、食物繊維が豊富であることから腹持ちが良いこともダイエットに役立ちます。

 

3.お通じがよくなる

玄米は食物繊維が白米の3倍も含まれています。食物繊維は水分を吸収して便の量を増やし、大腸を刺激して排便を促す役割があります。また、腸内細菌のエサとなり、善玉の腸内細菌を増やすことで腸内環境を改善し、便秘をしにくい体質に変えてくれます。

 

4.肌質の改善につながる

劣悪な腸内環境は肌の炎症が起こりやすく、さまざまな肌トラブルを引き起こしやすい状態です。玄米に多く含まれる食物繊維により腸内環境が改善されると、便秘の解消だけでなく、肌質の改善にも繋がります。

 

玄米を美味しく炊く方法

玄米炊飯

玄米は多くの健康をサポートするメリットを持つため、白米と見た目や味などの独特な特徴があっても取り入れてみたいという人は多いでしょう。ここからは玄米を美味しく炊く方法について紹介します。

 

浸水時間を長くする

白米の場合の浸水時間は30~60分が一般的ですが、玄米の場合は6時間以上置くことをおすすめします。90分程度で良いとするものもありますが、少量を炊いてみて美味しいと思えなければ浸水時間を伸ばしてみてください。特に、硬めのご飯が苦手な人は長く置くことをおすすめします。浸水時の水の温度をぬるま湯程度にして、浸水時間を短縮することも可能です。

 

浸水時に塩を加える

玄米独特の臭いを軽減するために、浸水時に塩を加えると美味しく炊くことができます。玄米1合に対して、塩を小さじ約1/4程度入れてみましょう。玄米の臭いが平気な人はこの工程を省いても問題ありません。お好みに合わせて試してみてください。

 

浸水後は水を入れ替える

しっかりと浸水したあとは水を入れ替えましょう。特に浸水時に塩を加えた場合は、水に臭いの成分などが多く出てきているため、きちんと水を替えることで、玄米の独特さを減らすことができます。また、冷たい水から炊飯することで美味しく炊き上がりますので、水の温度にも気を付けてください。

 

白米と玄米を混ぜる場合

玄米だけで食べるのがどうしても苦手な場合は、玄米と白米を混ぜて食べると良いでしょう。玄米と白米を混ぜて炊く場合は玄米1:白米2の割合がおすすめです。普通の白米を炊く時と同じ要領で洗い、炊飯器の目盛+2㎜くらいまで水を入れます。浸水時間は1時間以上置き、普通の白米モードで炊いてください。玄米に慣れてきたら、徐々に割合を増やしてみると良いでしょう。

 

炊飯器の場合

炊飯器で炊く場合は玄米モードがあるため、そちらを選択すればあらかじめ浸水をしておく必要はありません。もしも炊き上がりが美味しく感じることができなければ、スイッチを入れる前に2,3時間程度浸水をしておくと良いでしょう。

 

圧力鍋の場合

電気圧力鍋の場合は、炊飯器同様に玄米モードがありますので説明書に従って使用してください。普通の圧力鍋の場合は、最初は圧力を一番強く設定し、強火で炊きます。しっかりと圧力がかかったら弱火にし、最後に水気を飛ばすためもう一度強火にします。火を止めて圧力が抜けたら、しばらく蒸らします。

 

土鍋の場合

土鍋の場合はしっかりと蓋を閉め、中火で沸騰させます。沸騰したら弱火にし、蓋から噴出している蒸気がしっかりと弱くなったのを確認して、一度蓋をあけて水分量を確認してください。水気がなくなってきたら蓋を閉めて15分ほど蒸らします。水分がまだ残っていたら強火で水気を飛ばしてから蒸らしてください。

 

玄米が美味しく炊けなかった時の確認ポイント

疑問

玄米を初めて炊く場合は、美味しく炊けないこともあります。玄米は白米と違って、炊き方にもコツがあります。どうすれば、玄米を美味しく炊くことができるのか、主な3つのポイントについて確認していきましょう。

 

1.浸水時間は十分だったか

玄米を炊いたときに「固い」と感じたことはありませんか?お米の芯が残っている場合は、まず浸水時間を見直してみてください。もし水が不十分であった場合は浸水時間を延長しましょう。時間が十分だったのに芯が残っていた場合は、水をぬるま湯に変えてみてください。

 

2.水の量は適正だったか

浸水時間が短いこと以外にも「炊飯時の水の量が少ない」と、玄米の芯が残りやすくなります。この場合は、水分量を確認し増やすと良いでしょう。さらに、指示通りの量で芯が残っていた場合は、通常よりも少し多めに水を調整してみても良いでしょう。玄米の種類や鮮度によって必要な水の量が異なるので、ちょうど良い硬さになるまで調整してみてください。

 

3.炊飯後すぐに蓋を開けていないか

玄米を炊いた後、十分に蒸らしていないと美味しく仕上がらない傾向があります。芯を残さずに、ふっくらおいしく炊くためには「蒸らしの時間」を十分に設けることも重要です。炊飯後、すぐに食べる場合は、蓋をしめたまま15分程度しっかり蒸らすようにしてください。

 

玄米を美味しく冷凍する方法

玄米冷凍

玄米は浸水の時間が非常に長いため毎日炊くのは大変です。一度に多く炊き、保存しておくことで手軽に食べることができます。玄米を冷凍保存する場合は、1食ずつラップで包み、ジップロックにまとめて入れて保存することで酸化を防ぎやすくなります。温かいうちにラップで包むことで、再度温めた時のパサつきが減ります。時間が経てば経つほど味は劣化してくるので、早めに消費してください。

 

玄米の保存方法とその期間とは

玄米

玄米は冷凍以外にも常温、冷蔵で保存できます。玄米は浸水時間も長いため、一度でたくさん炊いてストックを作っておきたいと思う方も多いでしょう。それぞれ保存できる期間が違うので、こちらも合わせて適切な保存方法と期間についても確認しておきましょう。

 

常温:1日

常温の玄米の保存期間は、1日が目安です。空気に直接触れないように、タッパーなどの蓋付きの容器にいれて保存してください。また、夏場は湿気が多く、室内の温度も高いため、食中毒を起こしやすくなります。夏場の常温保存は避けて下さい。

 

冷蔵:約2日

冷蔵であれば、玄米は約2日が保存の目安となります。常温の場合と同様に、タッパーやラップで保存し、食べる際は電子レンジで過熱して食べましょう。期間はあくまでの目安であるため、冷蔵庫の状態によっても異なる場合があります。早めに消費するようにしましょう。

 

冷凍:約1カ月

冷凍の場合は、約1カ月の保存が可能です。上述した冷蔵で保存する場合の通り、ラップで小分けして保存してください。冷凍の場合も味の劣化が進まないよう、早めに消費しましょう。特に毎日食べようと思っている方は、一度に多く炊いて冷凍保存することをおすすめします。

 

保存期間の目安を過ぎてしまった場合

玄米の保存期間の目安を過ぎてしまったら、食べないようにしましょう。見た目や味に変化がなく、食べられる場合もありますが、炭水化物はウェルシュ菌という空気がないところで生息できる菌が繁殖しやすい食材です。勿体ないですが、体の安全のためにも食べないようにしてください。

 

冷凍玄米を美味しく食べる方法

玄米

毎日玄米を食べようと思い、冷凍でたくさんストックを作ったものの、冷凍した玄米はパサつきが目立ち、食べにくいと感じることがあります。冷凍玄米を美味しく食べるためにも、下記でご紹介する方法を試してみてください。

 

電子レンジで温める

冷凍した玄米を美味しく食べるなら、最も簡単に温める方法が電子レンジを使用する方法です。冷凍の白米と同じくらいの時間で温めてください。パサつきが目立つ場合は、電子レンジに入れる前に少し水を加えて温めると良いでしょう。

 

蒸し器で温める

電子レンジより手間はかかりますが、ふっくら温める場合には蒸し器を使うことがおすすめです。手順としては、冷凍したままの玄米を沸騰してから蒸し器に入れて蓋を閉め、弱火で15分程度置くと完成です。電子レンジで解凍した時よりも美味しく食べたいと思う方にはおすすめです。

 

冷凍のまま調理する

冷凍玄米のパサつきが苦手な場合は、冷凍のまま炒飯やリゾットなどに調理して食べることもできます。冷凍白米と同じように使用できるため、電子レンジでの解凍や蒸して温めるよりも手間をかけずに美味しく食べることができます。次項で、玄米をそのまま調理して食べる時におすすめのレシピについてもご紹介します。

 

玄米の美味しい食べ方3選

カレーライス

玄米を美味しく炊くためのポイントを理解したら、最後に玄米の美味しい食べ方を紹介します。玄米食を続ける上では、美味しく食べる工夫や、自分なりのアレンジ方法を見つけていくことがおすすめです。玄米の効果を最大限に活かすためにも、美味しい食べ方をご紹介します。

 

初心者は玄米と白米を混ぜて炊くのがおすすめ

玄米を食べ始めるなら、最初は玄米と白米を混ぜて炊くことをおすすめします。白米と混ぜることで独特の硬さなどが緩和され、食べやすくなります。混ぜて炊く時は、玄米1:白米2の割合がおすすめです。普通の白米を炊く時と同じ要領で洗い、炊飯器の目盛+2㎜くらいまで水を入れます。浸水時間は1時間以上置き、普通の白米モードで炊いてください。

 

カレーやチャーハンにするとパサパサ感が気にならない

玄米はカレーや丼などの汁気があるメニューと組み合わせることで、独特の香りやパサパサ感があまり気にならず美味しく食べることができます。その他にも玄米をリゾットにすることもおすすめです。

また、チャーハンにすると玄米の1粒1粒が油でコーティングされ、同様の効果があります。

玄米のパサパサ感が苦手だと感じる方は、ぜひ試してみてください。

 

ひと工夫した玄米の炊き込みご飯もおすすめ

玄米はカレーやチャーハンとして調理するのではなく、炊き込みご飯にすることもおすすめです。特に玄米の匂いが苦手な方は、好きな野菜や調味料と混ぜ合わせた炊き込みだと非常に食べやすくなるでしょう。

玄米を炊く際に好きな具材、調味料を入れて、いつもどおり炊くだけなので非常に簡単です。野菜をたっぷり入れた五目炊き込みご飯にしたり、タンパク質を重視して鯖缶や鶏肉と合わせて炊いてみても良いでしょう。

 

まとめ

玄米

こちらの記事では玄米の美味しい炊き方やレシピを中心に紹介しました。玄米は健康へのメリットが多く、是非食べ続けたい食材です。白米と比べると炊飯に時間がかかることがデメリットですが、冷凍保存をすることで気軽に食べることができます。こちらの記事を参考に、美味しい玄米食生活をしてみてはいかがでしょうか。

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